
先を行こうと思ったら下りである。いつもの如く、「折角登ったのにまた降りるのかよ~。」と思いつつ降りると、そこが分岐点だった。
帰りはここまで降りてきて反対の道に行くのだ。看板を見ると大弛峠まで15kmとある。しかもまた急でまっすぐ、路面が悪い。
「マジかよ~。」と思いつつもここで引き返すという答えはない。
路面悪いし、急で、まっすぐな道・・・
出発したての時は確かに真っすぐの道で結構急に思えたのだが、途中から普通の山道となりそれほど斜度もきつくはなかったのだ。
スピードも10km/s前後で走れていた。しかしここでまた7km/s~8km/sとスピードがダウンした。
ただ、この直線道路も少し上がっていくと普通の山道になり再び、ちょっとゆるやかになった。道沿いに川が流れている。小さな川だが綺麗だ。
川の名前はネットで調べたがわからない。琴川ダムのある乙女湖に流れてこんでいる川なのだが、ヤフーのマップ等で調べても名前が出ていない。
綺麗な川(名前がわかりません)1
綺麗な川(名前がわかりません)2

斜度はそんなにきつくはないはずなのだが、やはり厳しい。それにしても車もあまり通らない。人はもちろん、自転車で登っている人もいない。まあ
平日ってそんなもんか~と思いながら登っていった。
暫くすると平地とまではいかなくても殆どゆるやかな道になった(写真左)。距離を見ると出発して26km位の地点だ。まだあと10kmある。
この平地に近い状態がどこまで続くかなと思い、少しスピードを上げた。22,3km/sのスピードを出せる位だった。この調子で~なんて思っていたが、
やはり急に斜度が上がってスピードダウン。しかし4kmほどの区間はかなり速いペースで走り距離を稼ぐことができた。
登っていると眠気が急に来た。疲れた上に寝不足だったこともあった。気づいたら漕ぎながら寝ていた。幸い車が来ないので問題なかったが車が来て
いたらフラフラしておりやばかった。
フラフラしながら登っていたら急に車輪が脇の溝に落ちて思わず転倒しそうになった。ビンディングペダルでなかったので足を地面に直ぐに着くことができた
ので大丈夫だったが、ビンディングだったら完全に転倒していただろう。寝ていて反対の溝に落ちたのだった。

それでももう残り10kmはないだろうと思いながら登っていると「大弛峠まで5km」という標識が出た(写真右)。
やった~、後5km!しかしこのスピードだと後40分位かかるだろうって感じだ。
へろへろになりながら登っていると小さい橋がありそのガードレールに「荒川上流」とあった。
ガードレールに「荒川上流」の文字
この川が荒川の源流?
「へ?荒川?」と思った。埼玉から流れてくる荒川の源流か?と思ったが、まあそんなことないだろうと思った。
でもその可能性もあるかなと思い川を見てみた。細くて綺麗な川だった。実際家に帰ってから
ネットで調べると埼玉の荒川ではなかった。源流に近いところには間違いないようだったが、ネット上で先を見ていくと、昇仙峡の近くの能泉湖に注いで
おりそこから「荒川」という名前の川が流れていた。下流の方で笛吹川に合流し、笛吹川となり、さらに釜無川と富士川と合流し、富士川となり海に注いで
いた。調べてみると「へ~。」って気づくことが多いなと思った。
残り2km地点。相変わらずフラフラしながら登っていると下から雲が流れてきているのが見えた。まさに雲の中という感じだ。標高2000mというと場所に
よっては雲の中に入るんだなと思った。
下から雲が上に上がってきていました。

遂に峠に到着!少し位人がいるかなと思ったが、いない。ただ駐車場には車が複数台止まっていた。
皆この峠に来たんじゃないのか?どこへ行ったんだろうと思ったが、看板があったので見るとここからいくつかハイキングルートに出れるようだった。
駐車場には結構車がありました。
峠の周りの風景
茶房への道
看板のアップ
まずは、記念撮影。人がいないので仕方ない。自転車だけ撮った。看板には「標高2365m。車で越えられる峠としては日本一標高の高い峠」とあった。
「やった、今回の目的達成!」とほっとした。時間は恵林寺をスタートしてから丁度4時間だった。距離は32km位。
看板には「茶房 大弛」と書いてあったので早速行って休憩しようと思った。看板の場所からすぐだったが、パッと見、人のいる気配がない。
入口には「売店休業」と書いてあったので、もうシーズンが終わってしまったのか。

仕方なくその場でコンビニで買ったあんパンを食べようと思って取り出すと袋が気圧でパンパンに膨らんでいた。
ひえ~、パンの袋がパンパン~。
休業かな?
飲み物も900mlのポカリを買っていたが半分以上飲んでしまっていた。周りには当然自販機もないので、仕方なく少し我慢することにした。
まああとはほぼ下るだけだが、一部登りがまだ残っているからだ。
再び、駐車場に戻るとハイカーの夫婦がいたので写真を撮ってもらった(写真上)。その人らは車までここにきて、近くをハイキングしていたとのこと。車の人たちは
皆それぞれトレッキングに行ったようだ。
コースを見ると金峰山や朝日岳、国師ヶ岳、甲武信ヶ岳に行けるとあった。ここ自体がかなり高い場所なので、尾根を歩いていくって感じなんだろうか。
乗り合いタクシーの停留所があった。14:50と16:00とある。1日に2回だけである。少ない。マイカーで来る方が安全だろうと思った。
停留所です
さて昇仙峡に向かうため下ることにした。登ってくる時にそれ程見るものもなかった感じなので一気に降りた。分岐点のところに来て、「クリスタルライン」と
書かれた道へ進む。琴川ダムのある乙女湖をこえて下っていくと再び登り。ただそれほど続く登りではないのでのんびり登る。